端午の節句茶会

お久し振りです。
今年度、3名の新1年生を迎えることができました。
心機一転、皆で心を合わせ、「もてなしの心」を学んでまいります。

本日の掛け軸は、東福寺同聚院住職 西部文浄氏による書で、
『明珠在掌』(みょうじゅたなごころにあり)と読みます。
「眩しく輝く宝石が自らの掌にある。それを忘れずに自らを磨きなさい。」という教えです。
 掛け軸の下にある小さな四角の木箱は「香合(こうごう)」といいます。
中には、お香が入っています。相国寺(しょうこくじ)の古材から作られた、貴重な品です。海野宗秦氏による作品で、いまだに樹液がにじみ出しているような模様があります。
この香合の、蓋には「まるさんかくしかく」という模様が描かれています。「宇宙も含めて、世の中は様々な形で形成されており、私たちも皆一人ひとりが違う個性を持つ。みんなちがって、みんないいのだ」とのメッセージが込められているのだそうです。

 3年生は、『たちばな祭・夏』の準備に忙しくなってきましたが、今まで以上に積極的に茶道に携わろうとする姿勢を見せてくれています。2年生は、現3年生が昨年行った下級生への丁寧な指導を思い出しながら、1年生に袱紗(ふくさ)のたたみ方から教え始めています。
 東京学館新潟高校茶道部の伝統が引き継がれていく様子を目の当たりにし、1年も途切れることなく茶道部に入部する部員がいてくれて嬉しかったです。
 師範の先生が温かく時に厳しく教え導いてくださること、またコロナ禍でありながら学校でこのような落ち着いた空間を使わせて頂いていることにも感謝しながら、今年度も稽古を続けてまいります。
2021年度も、東京学館茶道部をよろしくお願い申し上げます。